気づいたらいつも一緒だったというパターン

恋愛の始まりについてよく聞く話。「私のほうから勇気を出して告白したんだよぉ」とか「俺からアタックしたんだ」という話。いわゆる恋愛のなれそめ話。これのほとんどは、どちらかがどちらかに告白した、というパターンなのだ。しかし、僕はちょっと違う。気がついたら、いつも隣にいたという不思議なパターン。うちらのなれそめを話すとよく羨ましがられる。「え、告白もなしで?そういうのいいなぁ。なんていうかもうカップルになることを運命づけられたみたいなかんじ」確かに羨ましいと言ってくれる人の気持ちもわかる。両思いのすごいバージョンだね、なんて言ってくれる人もいる。

しかし、僕自身は「告白」によってけじめをつけて交際開始というのもいいなぁと思うのだ。僕と彼女が出会ったのは大学のサークル。ある特殊な音楽のジャンルといえば格好いいが、正直に言ってしまえば「アニメソング」好きが集まるサークルだった。名前もそのまんまの「アニソン同好会」。そこで僕たちは出会った。ちょうど男女比が半々で仲が良くて、ゆるいサークルだった。活動も何でもありで、一緒に秋葉原に買い物に行くことも多かったし、キャンプしたりスキーに行ったりもした。そんなサークルの活動の中で僕と彼女はなぜかいつも一緒に行動をしていたのだった。もちろん、ある程度の好意を抱いていたから行動を共にしていたのだが、強烈な「愛している」「大好きだ」みたいな気持ちがあったと言えば嘘になる。二人でいつも一緒にいると、周囲はこう思うのだ。

「あいつとあいつは男と女。いつも一緒にいるということは恋人なのだ」。単純だが、そう思うのは仕方ない。すると、おもしろい変化が起こる。周囲がそういう態度をとると本人たちも「あれ、僕たち付き合ってるのかな?」と思ってきちゃうのだ。「一緒に住もうか?」キスもしていない二人がいきなりの同棲。住んでからセックスなんて順番が逆だろう。世の中にはこんな変ななれそめも存在するのだ。